海外旅行準備のとき、「今の顔写真が気になる…写真だけサッと差し替えられないかな?」と思った経験はありませんか? 残念ながらパスポートには“写真のみ差し替え”という制度はありません。
でもご安心を――3つの公式ルートを使えば、実質的に最新の顔写真へアップデート可能です。
この記事では、時間・費用・リスクをまとめて比較しながら、ステップごとに解説します。
この記事でわかること
- 写真変更ができる3ルートの違いと最短手順
- 申請に必要な書類と“忘れ物ゼロ”チェックリスト
- 整形・ダイエット後に更新が必要かひと目でわかるフローチャート
- NG 写真あるある&一発合格の撮影ポイント
- オンライン申請&マイナポータル活用で時短するコツ
- よくある質問(バレる? 残存期間は? 費用はいくら?)
まず結論!写真変更の3ルート早見表
ルート | 適用タイミング | 残存期間 | 必要書類 | 手数料* | 処理日数 |
---|---|---|---|---|---|
訂正新規 | 氏名・本籍など戸籍情報が変わった | 失わない | 戸籍謄本など | 5年 or 10年分 | 7〜10日 |
再発行 | 紛失・損傷・ICチップ故障 | 失う | 損傷写真/遺失届 | 同上 | 5〜7日 |
通常更新 | 有効期限1年未満 | 失う | 最少セット | 同上 | 5〜10日 |
*2025年7月現在:5年用 11,000円/10年用 16,000円(収入印紙+都道府県証紙)
各手続きの詳細ガイド
1. 訂正新規発給申請(ていせいしんき)
▶️ こんなときにおすすめ
- 結婚や離婚などで姓名が変わり、戸籍情報と写真を同時に更新したいとき
- 本籍地を移し、住民票だけでなく旅券情報もまとめて整えたいとき
- 戸籍情報に誤記や修正が必要になり、正確な書類で申請したいとき
👍 メリット
- 残存期間をまるごとキープできるので、有効期限のロスがない
- 一般の新規発給や更新と比べて費用対効果が高い
- 変更理由が戸籍情報に限られるため、書類審査がスムーズで処理が速い
⚠️ 注意点
- パスポートの有効期間が1年未満だと、訂正新規発給の対象外となり通常更新扱いになる
- 戸籍謄本/抄本は発行から6ヶ月以内の原本が必要
- 自治体やパスポートセンターにより必要書類が若干異なる場合があるため、申請前に窓口へ確認をすること
2. 損傷・紛失による再発行
▶️ こんなときにおすすめ
- 水濡れ・破れ・ICチップ破損で読み取れないとき
- 旅行中の盗難や紛失でパスポートが手元にないとき
- カバーやページの傷みが激しくて身分証明として不安なとき
- 海外滞在中に非常用渡航書(帰国の渡航書)が必要になったとき
👍 メリット
- パスポートが現在使えない状態でも、最新写真入りの新しい旅券を再取得できる
- ICチップ搭載の最新技術対応パスポートを受け取れる
- 大使館・領事館のオンライン申請を利用すると、窓口での待ち時間を短縮できる
- 緊急時は申請理由を明記することで、優先的に対応されるケースもある
⚠️ 注意点
- 故意の損傷や虚偽の紛失届提出は旅券法違反となり、発給拒否や罰則対象になる可能性がある
- 再発行後は旧パスポートの残存有効期間はすべて失効し、新しい有効期限のみが適用される
- 警察署の遺失届受理番号や損傷状況を示す写真など、追加書類が求められる場合がある
- 繁忙期には通常より発行が遅れる場合もあるので、余裕を持って申請しましょう
3. 通常の新規発給(更新)
▶️ こんなときにおすすめ
- 有効期限が1年未満で次の渡航を控えているとき
- 顔つきが変わり、空港の本人確認に不安を感じるとき
- 転居や住所変更はないが、写真だけ新しくリフレッシュしたいとき
- 旅行先でセルフ写真確認や再撮影が難しいと感じたとき
👍 メリット
- 申請時期の制限なしで、いつでも手続き可能
- 旅行前に余裕を持って更新でき、安心して出発できる
- 旧パスポートにあるビザや入国印はそのまま携帯できる(併用がおすすめ)
- オンライン申請を活用すると、書類入力の手間が減り、記入ミスを防止できる
- 更新後は最新のICチップ対応パスポートになる可能性がある
⚠️ 注意点
- 旧パスポートの残存期間はすべて失効し、新しい有効期限のみが適用される
- 発行後は新旧両方のパスポートを携帯し、ビザやスタンプの確認を行うこと
- 繁忙期や連休前は窓口が混雑しやすいので、予約や事前確認がおすすめ
- 手数料は5年用 11,000円/10年用 16,000円(収入印紙+証紙)
整形・ダイエット後の「写真アップデート判定フロー」
パスポート写真と実際の顔立ちの差が気になる方は、以下のフローで確認しましょう。
YESが2つ以上該当したら、更新を強くおすすめします。
- 顔認証ゲートでエラーが出るほど変化した?
- YES → 更新を至急検討
- NO → 次の項目へ
- 二重まぶた形成、鼻や顎など骨格の整形をした?
- YES → 更新を推奨
- NO → 次へ
- 体重が±10kg以上変動し、輪郭が大きく別人に見える?
- YES → 更新を検討
- NO → 次へ
- 大幅ダイエットやフェイスリフトでフェイスラインがシェイプされた?
- YES → 更新検討
- NO → 次へ
- ヘアスタイルや髪色が劇的チェンジ(黒髪→金髪など)した?
- YES → 見た目印象が変わるため更新をおすすめ
- NO → 旧写真で様子見可
💡 ポイント:フローの各ステップでYESが2つ以上なら、審査で追加照合される前に安心して更新手続きを進めましょう。
NG 写真ギャラリー(例と対策)
NG例 | よくある原因 | ワンポイント対策 |
髪が目にかかっている | 前髪が長い | 髪をまとめてピン留めし、耳や眉を露出 |
メガネレンズに光が反射 | 光源の角度が合っていない | 光源を斜め後方に設置、もしくはメガネを外して撮影 |
背景と服装が同系色 | コントラスト不足 | 無地の濃色トップスを着用し、被写体と背景を50cm以上離す |
過度なカラコン・濃いリップ | 自然な輪郭や色味が隠れる | 薄メイクと裸眼で撮影、リップはベージュ~薄ピンクでナチュラルに |
アクセサリーの装飾 | イヤリングやネックレスが顔周りを邪魔 | 撮影前にアクセサリーを外し、シンプルな襟なしトップスを着用 |
マスク跡・赤み・日焼け痕 | 肌のトーンムラや跡が残っている | 撮影前に日焼けケアと保湿を徹底し、プロスタジオのライティング補正を活用 |
Altテキスト例:「パスポートNG写真_メガネ反射_対策例1」
提出書類時短テク
時短テク
- オンライン申請:マイナポータル連携で入力ミスを激減、書類や入力内容の事前確認も自宅で完結
- コンビニ証明写真機「パスポートモード」:背景補正&頭部サイズ自動調整機能でほぼ一発合格
- 戸籍コンビニ交付(対応自治体):市区町村窓口に並ばず最短5分で戸籍謄本を取得
- 写真データ即時チェック:撮影後すぐにスマホへ転送し、明るさやフレーム内収まりを確認
- 書類は1つの透明クリアファイルにまとめる:窓口提出の手間と紛失リスクを大幅に軽減
- 事前電話予約:自治体窓口やパスポートセンターの混雑状況を避け、待ち時間を大幅に短縮
よくある質問
Q1. 写真だけ変えたらバレる?
A. 物理的に写真を剥がして貼り替える行為は、旅券法上の明確な改ざん行為とみなされます。出入国審査で没収されるだけでなく、罰金や将来の渡航制限リスクもあります。
- ポイント:どうしても写真を変えたいときは、必ず正式な更新手続きを利用しましょう。
Q2. 結婚式前に名字も写真も変えたい!いつ申請すれば?
A. 結婚後、まず婚姻届を提出して戸籍が更新されるのを待ち、その後訂正新規発給申請を行うと二度手間を防げます。
- 注意点:結婚式前に申請すると戸籍情報が反映されず、再度の申請が必要になることがあります。
- 申請の流れ例:婚姻届提出 → 戸籍謄本取得 → 訂正新規発給申請 → 写真更新完了
Q3. 海外旅行まで10日、間に合う?
A. 通常は再発行で最短5日ほど要しますが、連休や繁忙期にはさらに+2〜3日かかる場合があります。
- 急ぎのコツ:緊急渡航理由書を添えて申請することで、優先対応を受けられることも。
- 相談先:申請前にパスポートセンターの窓口や大使館へ電話で確認を。
Q4. 写真スタジオは高い?
A. プロの写真館では1,500〜2,500円が相場ですが、多くで撮り直し無料・合格保証サービス付き。
- 自動証明写真機は安価でも、不合格の再撮影で結果的に割高になる可能性あり。
- おすすめ:即日納品やネット予約が可能なスタジオを選ぶと、時短にもつながります。
Q5. 古いパスポートのビザはどうなる?
A. 新旧2冊を一緒に携行すれば、旧パスポートのビザや入国スタンプは有効です。
- 空港やビザ要確認国では、新旧両方を提示するとスムーズに手続きが進みます。
- 保管テク:旧パスポートのビザページはコピーを取って別に保管しておくと安心。
Q6. オンライン申請って本当に便利?
A. マイナポータルと連携したオンライン申請なら、書類入力の自動化や画像アップロードが可能。
- 窓口での再提出リスクを大幅に減らし、手続き時間を1〜2日短縮できるケースが多いです。
- ポイント:申請完了後も進捗状況をWebで確認でき、安心感があります。
まとめ|迷ったらこう動く!3ステップ早見
- 残存期間をチェック:1年未満なら即更新検討
- 理由を整理:整形・損傷・氏名変更など公式ルートを選択
- 48時間以内に書類をコンプリート:オンライン申請+コンビニ交付でスピード勝負
早めの準備が“安心旅”への近道。最新の自分を写したパスポートで、世界をもっと楽しみましょう!